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常陽リビング4月4日号掲載 弁護士・星野学のくらしの法律『病気をうつした時の刑事責任について』


新型コロナウイルスのような危険な病気を他人にうつしてしまった場合、何らかの犯罪にあたるのでしょうか。


理論上、危険な病気であることを知りながらわざと他人にその病気をうつせば傷害罪が成立します。

ただし、新型コロナウイルスのように感染方法が飛沫感染あるいは接触感染の場合には、実際に犯罪として処罰されるケースは少ないと思われます。

なぜなら、飛沫感染あるいは接触感染により感染する病気の場合は、他の人から感染させられた可能性あるいは他の場所で感染した可能性があるため、わざと感染させたことを証明することが難しいからです。

もっとも、証明が難しいから処罰される可能性が小さいだけで、わざと感染させたことがきちんと証明されれば傷害罪が成立します。また、傷害罪としての責任が問われないとしても、自分が危険な感染症だと発言して病気をうつすような行動を取れば、たとえそれが冗談だったとしても、個人に対しては脅迫罪が、また、店舗等に対しては業務妨害罪が成立する場合があります。

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