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常陽リビング11月12日号掲載 弁護士・星野学のくらしの法律『他人の発言の引用と責任』

Q
インターネット上の他人の発言を「そのまま引用」した場合、トラブルになった時は発言者だけでなく引用した人も責任を問われるのでしょうか。

A
インターネット上では「ツイッター」「ブログ」などの他人の発言内容を変更しないままのリツイートや引用が多く行われています。

しかし、インターネット上に書き込みをすれば「私は他人の発言を引用しただけ」という言い訳は通用せず、引用した人にも責任が生じます。

例えば他人や企業を犯罪者扱いした発言を引用すれば、引用した人も名誉棄損罪や業務妨害罪に当たる可能性があります。「悪徳企業による被害拡散を防止するためだった」と言っても許されるわけではありません。

また、社会的に不適切な行為をした人を糾弾する目的でその人の氏名・住所・所属などを調べてネット上で公開するケースも見受けられますが、その内容を引用すれば個人情報を公開された人から損賠賠償請求を受ける可能性があります。

インターネット関連では犯罪に当たるかどうかの前例が少なく、確実な判断をすることが難しい状況ですので慎重な引用を心掛けた方がよいと思います。

常陽リビング2016年11月12日号

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