民法は婚姻関係のない両親から生まれた「婚外子(非摘出子)」の相続分について「法律婚の子(摘出子)の2分の1」と定めていました。
しかし先日、最高裁判所は当該規定は法の下の平等を定めた憲法に違反しているので「無効」であるという判断を下しました。
簡単にいえば父親が死亡した際の遺産相続にあたり、正妻の子どもと内縁の妻もしくは事実婚などの子どもも平等に扱われるべきということです。
この最高裁の結論については子どもの立場から見れば当然の判断であるという評価と、婚姻という善良な風俗・伝統を無視する不当な判断であるという評価に分かれています。
しかし、結論の当否はともかく、最高裁の判断に従った法改正がされることは確実です。そのため心当たりのある方で、例えば遺産分割において紛争を避けたい、事業をスムースに長男に引き継がせたいというような希望がある場合、あらかじめ生前贈与をするなどの遺言を作っておく必要が出てきます。
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